今日も元気な俺の日記

福田ますみ著「でっちあげ」を読んだ

グレマな俺の読書感想です。
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この著書は先日紹介した「モンスターマザー」と同じ著者の作品であり、同様に学校のいじめ問題を取材したノンフィクションものだ。「モンスター~」は男子高校生の自殺は彼が所属していたバレーボール部内部でいじめがあったことを苦にしたものだとして母親が異常な執念で学校の責任を追及する。しかし、真実は…、というものであった。「モンスター~」ではこの母親に対する憤りが大きかった。しかし、「でっちあげ」の方は、小学校4年生の男子児童が担任の男性教師にいじめを越える虐待を受けたためにPTSDを発症したとしてその担任教師と行政を相手に民事裁判で責任追及するが、真実は…という同じような流れなのだが、こちらの方は正直、読んでいて結構頭に来た。保護者側の苦情を全く検証検証せず児童をいじめたとされる教師を守ろうともしない校長、児童の母親の被害申告を全く裏付けを取らずセンセーショナルに報道するマスコミ、同様に人権派弁護士、医師達が保護者側に一方的に加担し教師を追い詰める。教育現場の現状の厳しさは理解できるが、あまりにも事なかれ主義ではないか。マスコミは報道する前にもう少し丁寧に事実の検証は出来ないのか。報道が事実無根であれば人権侵害も甚だしい。人権派弁護士も同様に自らを正義と信じて善良な人物の人権を踏みにじるのだ。最終的に問題教師に問題は無かった事になるは救いだが、普段は穏やかなグレマな俺も久しぶりに怒り心頭であった。